保育指針が幼稚園教育要領に近づいていると思われるが、その意図は何か。また、実際には増えている3歳未満児の保育をどう考えていくのか。 改定保育所保育指針 第3章「保育の内容」

保育指針では0歳から6歳までの子どもの育ちを保障し、保育所がより質の高い養護と教育の機能を発揮していくことを求めています。
幼稚園教育要領とは異なり、保育指針では、保育所における「養護」(子どもの生命の保持及び情緒の安定)の重要性にかんがみ、第1章「総則」に、「養護」に関わる保育の目標を定め、第3章「保育の内容」にはその目標を具体化する「養護に関わるねらい及び内容」を示しています。
また、同じく第3章の「保育実施上の配慮事項」では、乳児、3歳未満児、3歳以上児のそれぞれの保育に関する保育士等の配慮事項を定め、年齢や発達過程に応じた対応や援助について示しています。
さらに、子どもの健康と安全は子どもの生活の基盤であるとの考えの下、「健康及び安全」の章を独立して設けています。
そして、「保育所が子どもの健康の保持並びに増進及び安全の確保とともに、保育所の子ども集団全体の健康及び安全の確保に努めなければならない」とし、子どもの健康や安全の確保のための具体的事項を細かく規定しています。
子どもの生活の場である保育所が一人一人の子どもの心身の発育・発達状態を踏まえ、健やかな育ちを保障していくことは保育所の責任であり、保育指針では、保育所における健康及び安全の実施体制についても規定しています。
このように、保育指針には、0歳から6歳の子どもの命や心と体の育ちに関わる事項が多く盛り込まれ、幼稚園教育要領とは内容や構成が異なります。
保育所の特性を踏まえ、その役割や機能が適切に発揮されることが重要であり、0歳から6歳までのすべての年齢における保育の充実が求められます。
一方、告示化により、保育指針が大綱化されたことにより、保育のねらい及び内容が、発達過程区分ごとの規定ではなく、乳幼児期を通して経験し育つことが望まれる事項としてまとめて示されました。
このため、「教育に関わるねらい及び内容」は、幼稚園教育要領におけるねらいや内容とほぼ重なりました。
ここに規定されたねらいや内容を基本的事項として、子どもの発達過程に沿って各保育所で再構築していくことが必要です。
その際、第2章の「子どもの発達」における「発達過程」や目の前の子どもの姿を捉えながら、示されている保育のねらいや内容の趣旨を踏まえ、子どもの発達過程に応じた指導計画などを作成することが必要です。大綱化による創意工夫が期待されるところです。
また、第5章の「健康及び安全」の事項や、第6章の「保護者への支援」の内容等を踏まえ、特に3歳未満児の保育では、子どもの心身の状態に応じた個別の関わりや家庭との連携が重要です。
子育てに関する知識や技術を提供し、保護者の子育てを支援するとともに、保護者の養育力の向上に資する保護者支援が必要となってきています。

改定保育所保育指針 Q&A50