保育所における養護と教育について詳しく知りたい。 改定保育所保育指針 第3章「保育の内容」

保育指針の改定に伴い、昭和23年に制定された児童福祉施設最低基準第35条の「保育の内容」も改正されました。
すなわち、「保育所の保育の内容は養護と教育が一体的に行われるものとして、その内容については厚生労働大臣がこれを定める」とされ、これに基づき保育指針が今回、厚生労働大臣告示として定められたのです。

しかし、実際には昭和40年に初めて制定された保育所保育指針の総則にも「養護と教育が一体となって、豊かな人間性を持った子どもを育成するところに、保育所における保育の基本的性格がある」と書かれており、養護と教育の一体的展開は長い間、保育所において実践されてきました。
また、既に昭和38年に「保育所における3歳以上の幼児の保育については幼稚園教育要領教育要領の内容に準じること」と、文部・厚生両局長通知により明らかにされています。

保育指針はこれまで、保育の内容については、幼稚園教育要領に準じてその整合性を図ってきました。また一方、保育所における子どもの健康と安全など、養護に関する内容も盛り込まれ、保育所保育の特性を打ち出してきたといえます。

今回の改定ではさらに「養護」と「教育」の定義をより明確にし、0歳から就学まで全年齢を通じて養護と教育の視点をもったねらいや内容が示されました。年齢により分断せずに、発達の連続性を大切にしながら保育指針の大綱化を図ったといえます。

また、実際の保育においては、養護と教育は切り離せるものではないことを踏まえた上で、保育士等が自らの保育をより的確に把握する視点を持つことが必要であり、保育を振り返り評価する上でも養護と教育の視点を持つことは保育士の専門性として重要であるとされました。
その上で、一体的に行われる保育の意義を理解、認識することが重要です。
保育指針の解説書では、「養護と教育が一体的に展開されるという意味は、保育士等が子どもを一個の主体として尊重し、その命を守り、情緒の安定を図りつつ、乳幼児期にふさわしい経験が積み重ねられていくように援助すること」としています。

大人の保護や世話を多く必要とする乳児や低年齢の子どもだけでなく、子どもの生活環境や保護者の状況が変化している現在、保育における「養護」(子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わり)は全年齢においてたいへん重要です。
また、学校教育の前倒しではない保育所ならではの乳幼児期の「教育」(子どもが健やかに成長し、その活動が豊かに展開されるための発達の援助)を積極的に捉え、その内容を充実させていくことも保育所の課題です。

養護と教育が「相互に関連を持ちながら総合的に展開される」保育の質を高めていくことを保育指針では求めています。

改定保育所保育指針 Q&A50