社会的責任を保育所の自己評価に位置づけることについて聞きたい。 改定保育所保育指針 第1章「総則」

総則の4に示されている「保育所の社会的責任」は、特に今回の改定において、保育所の今日的課題として新たに規定されました。
すなわち、
①子どもの人権の尊重、
②保護者や地域社会への説明責任、
③個人情報の適切な取扱いと苦情解決
の3つを保育所の社会的責任とし、保育所がその役割と責任を確実に果たしながら社会
的信頼を得ていくことを求めているのです。

これらが実際の保育の中で、どのように実践されるのかを職員間で、または地域の保育関係者の意見を聞くなどして、具体的に提示していくことが必要となります。
それが保育所の自己評価項目の一部になり、適宜確認したり、見直したりしながら自己評価を進めていくことが求められます。

①については、「子どもの人権を守るための法や制度(憲法、児童福祉法、児童憲章、児童の権利に関する条約等)を職員が理解しているか。またそのための手だてを講じているか」などが評価の項目になると考えられます。
また、第3 章「保育の内容」と関連させて評価することも必要です。
例えば、「2.保育の実施上の配慮事項」にある「子どもの国籍や文化の違いを尊重した保育」、「性差や個人差に留意した保育」などが自己評価項目と結びついていくと考えられます。

②についても、「社会福祉法第75条、児童福祉法第48条の2を踏まえて保育所の情報提供をしているか」、「保護者や地域の方に保育の内容や保育の意図などをどのような手段で伝えているか」などが保育所の自己評価に位置づけられると考えられます。説明責任が応答責任となるよう配慮することも必要です。

③では「児童福祉法第18条の22に基づき保育士の守秘義務について理解が図られているか」、「個人情報の保護に関する法律が踏まえられているか」、「苦情解決担当者を決め、苦情受付から解決までの手続きを明確化し、書面における体制整備がなされているか」など、職員の共通理解の下に取り組み、保育所の自己評価につなげていくことが重要です。

保育所の社会的責任を果たすために、保育指針に基づく自己評価を行い、その内容を保護者や地域社会に伝えていくとともに、市町村行政の担当者と協議したり、その助言や支援を受けながら保育の質の向上を図っていくことが求められます。

改定保育所保育指針 Q&A50